夏時間(サマータイム)って何?仕組みや目的などをわかりやすく解説
アメリカやヨーロッパで使われている夏時間(サマータイム)。
日本ではサマータイムは実施していないため、どういうものなのかよくわからないですよね。
サマータイムとは何なのか、サマータイムの目的などを解説していきます。
サマータイムってなに?
サマータイムとは「1年の内で、時間を1時間早める期間」のことです。
国民全員が一斉に時計の針を1時間早める(進める)んです。
逆にサマータイムが終わるときは元に戻さなければいけないので、1時間遅くします。(戻す)
期間は国によって異なるのですが、アメリカやヨーロッパでは春に始まり、秋に終わります。
オーストラリアは南半球にあるので、秋に始まり、春に終わります。
ちなみにアメリカではサマータイムではなく、デイライト・セービング・タイム(Daylight Saving Time)と呼ばれています。
サマータイムは何のためにあるの?
時間を早めたり巻き戻したりって、なかなか面倒に思えますが、なぜそのようなことをするのでしょうか。
サマータイムの目的は「夏の長い日照時間を最大限に利用すること」です。
人間の活動時間を太陽が出ている時間に合わせる、ということですね。
では、太陽が出ている時間に活動すると、どんなメリットがあるのでしょうか。
1つ目のメリットは省エネです。
サマータイム中は明るい時間が増えるため、電気の消費量を抑えることができると考えられています。
2つ目が経済の活性化です。
明るい時間の活動時間を増やすことで、外出する人が増えます。それにより外でお金を消費する頻度が増えるのです。
株式会社第一生命経済研究所の2005年の調査では、サマータイムによりGDPが0.2%増えたことが確認されています。
この調査についてもっとよく知りたい方は、以下のページで資料を読むことができます。
3つ目は、余暇の充実です。
日照時間が長くなるため、仕事が終わった後にも外が明るかったりします。
実際サマータイム中のアメリカでは、夜の8時くらいまで外が明るいです。
そのため仕事後の時間を、子どもと公園で遊んだり、散歩やジョギングなどしたりなどのレジャーの時間に使えるのです。
サマータイムを実施している国
サマータイムを実施している主な国は以下のとおりです。
これ以外にもたくさんあります。
同じ国でも、サマータイムを実施している地域としていない地域があったりするので、少しややこしいですね。
例えばアメリカでは、本土はサマータイムを実施していますが、ハワイは実施していません。
サマータイムに反対する人もいる
「ややこしくてヤダなぁ…」と思った人もいると思います。
その通りです。
サマータイムの廃止を訴えている人は世界中にいて、欧州議会では2019年にサマータイムの廃止が決定されています。
理由はもちろん「めんどくさい」ということもあるのですが、決定打は健康への悪影響です。
サマータイムは時間を人工的に無理矢理ずらすため、体が対応できません。
そのため、サマータイムへの移行期間と終了期間には毎年、体の不調を訴える人が続出するのです。
また、心臓発作のリスクや自殺率が上がるというデータも出ています。
「0.2%のGDPのためにそこまでする必要はないのでは」という声が高まり、世界各国で廃止の声が上がっています。
サマータイムを気にしなくなる日が来るかも
2022年7月現在では、まだサマータイムを実施している国はたくさんあります。
しかしこの調子でいくと、サマータイムを廃止する国は増えていきそうです。
サマータイムが過去のものになる日は近いのかもしれません。
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